「悩みを誰かに相談したいけれど、どういう人に相談すればいいのだろう?」
そんな疑問を持ったことはありませんか。
カウンセラーとアドバイザーは、どちらも相談者を支える立場ですが、相談への向き合い方や役割には違いがあります。
今回は、カウンセラーとアドバイザーの違いについて、それぞれの特徴や相談内容をわかりやすく解説します。
カウンセラーとは?気持ちや悩みを整理するサポート
カウンセラーは、相談者の話を聞きながら、気持ちや悩みを整理していくことを支援する役割を担います。
たとえば、
「仕事に行くことを考えると不安になる」
「人間関係で同じような悩みを繰り返してしまう」
「理由ははっきりしないけれど、毎日つらい」
といった悩みに対して、すぐに「こうすれば解決できます」と答えを提示するのではなく、相談者の気持ちや考えを丁寧に確認しながら、一緒に整理していきます。
話していく中で、
「自分は本当は何に困っているのか」
「どんなときに不安やストレスが強くなるのか」
「自分はこれからどうしていきたいのか」
といったことに気づく場合もあります。
つまり、カウンセリングでは、カウンセラーから答えをもらって相談者がそれを実践するというよりも、カウンセラーとの相談を通じて、自分自身について理解を深めていく過程が大切になります。
アドバイザーとは?具体的な選択肢や方法を提案する役割
一方、アドバイザーは、相談内容に応じて情報や知識、具体的な選択肢を提示する役割を持っています。
たとえば、
「転職するために何から始めればいい?」
「パソコンを購入したいけれど、どれを選べばいい?」
「生活リズムを整えるための方法を知りたい」
といった相談では、相談者の状況や目的を確認したうえで、具体的な方法を提案することがあります。
アドバイザーが重視するのは、悩みの背景を深く掘り下げることよりも、現在抱えている課題に対して、役立つ情報や選択肢を提供することです。
そのため、「どうしたらいいのか具体的に知りたい」という場合には、アドバイスを受けることで次の行動が見つかりやすくなることがあります。
カウンセラーとアドバイザーの違い
カウンセラーとアドバイザーの大きな違いは、相談者への関わり方です。
カウンセラーは、相談者の話を聞きながら、
「あなたはどう感じていますか?」
「どんなことが一番つらいでしょうか?」
といった問いかけを通して、相談者自身が気持ちや考えを整理できるよう支援します。
対してアドバイザーは、
「この方法を試してみるのはいかがでしょうか」
「そのお悩みなら、このような選択肢があります」
といったように、知識や経験をもとに具体的な情報を提供します。
簡単に表すと、カウンセラーは“考えや気持ちを整理するための伴走者”、アドバイザーは“選択肢を増やすための案内役”と考えると分かりやすいでしょう。
カウンセリングとアドバイス、どちらを受ければいい?
どちらが優れているというものではなく、そのときの悩みや状況によって必要な支援は異なります。
「自分でも何に困っているのか分からない」
「気持ちを誰かに聞いてほしい」
「考えを整理したい」
という場合には、カウンセリング的な関わりが役立つ可能性があります。
一方で、
「何をすればいいのか具体的に知りたい」
「利用できる制度やサービスを知りたい」
「次に取るべき行動を考えたい」
という場合には、情報提供やアドバイスが役立つでしょう。
また実際の支援現場では、カウンセリングとアドバイスが完全に分かれているとは限りません。
まずじっくり話を聞いて気持ちを整理し必要としている支援について考え、そのうえで必要に応じて専門家のアドバイスのもと、選択肢を一緒に選ぶなど、相談者の状態に合わせて複数の関わり方を組み合わせることもあります。
「答えを教えてもらう」だけが相談ではない
相談するとき、「何か正しい答えを教えてもらわなければ」と考えてしまう人もいるかもしれません。
しかし、自分の悩みや生活について、必ずしも誰かが明確な正解を持っているとは限りません。
また、「アドバイスを受けないと選べない」「誰かに”これ”と決めて貰わないと不安になる」とった、アドバイザーへの依存や自立を阻害する恐れもあります。
人に話すことで頭の中が整理されたり、自分では思いつかなかった選択肢を知ったりすることも、相談する大切な意味の一つです。
大切なのは、相談する相手がカウンセラーかアドバイザーかという名称だけではなく、自分が今どのようなサポートを必要としているのかを考えることです。
一人で整理することが難しいときは、支援機関に相談する方法も
「生活リズムを整えたい」
「人との関わり方を練習したい」
「将来について一緒に考えてほしい」
といった悩みがある場合は、福祉や医療の支援機関へ相談する方法もあります。
ほっとナビチャレンジでは、自立訓練(生活訓練)を通して、一人ひとりの状況や目標に合わせながら、生活習慣やコミュニケーション、社会生活に必要なスキルなどを身につけるためのサポートを行っています。
また、ほっとナビ訪問看護ステーションでは、看護師などの専門職が生活の場へ訪問し、心身の状態や日常生活について相談しながら、その人らしい生活を続けていくための支援を行っています。
「誰に相談すればいいのか分からない」という段階でも構いません。
自分一人だけで答えを出そうとせず、必要に応じて周囲の人や支援機関と一緒に、今の自分に合った方法を探してみてはいかがでしょうか。

