「なぜ、自分はこんなに疲れやすいんだろう」
「人と同じようにできないのは、努力が足りないから?」
そんなふうに感じながら、毎日をなんとか乗り切っている方がいます。
けれど、そのしんどさは「性格」や「努力不足」だけで説明できるものではないかもしれません。ASD(自閉スペクトラム症)などの発達特性に加えて、ADHDやLDなどの併存、またはうつ・不安・適応障害といった二次的な不調が重なっていることがあります。
大切なのは、「もっと頑張ること」ではなく、まず自分の状態を正しく知り、安心して暮らすための土台を整えることです。
「見えないしんどさ」が重なっていることがあります
ASDやADHDなどの発達特性がある方は、周囲からは普通に見えていても、頭の中では常に多くの情報を処理していることがあります。
音や光、人の表情、場の空気、予定の変更、言葉の裏にある意味。多くの人が自然に受け流している刺激や情報も、本人にとっては大きな負担になることがあります。
さらに、発達特性は単独ではなく、ほかの困りごとと重なることも少なくありません。
併存症とは、ASDに加えてADHD、LD、睡眠の問題、不安など、別の特性や症状が一緒にみられる状態を指します。
二次障害とは、周囲とのズレや失敗体験、叱責、孤立、過剰な我慢などが積み重なり、あとからうつ状態、不安、適応障害、強い疲労感などが出てくる状態を指します。
研究や文献では、ASDのある方に併存症が高い割合でみられることが報告されています。どの症状を含めるか、子どもか大人か、調査方法によって数字には幅がありますが、ADHD、不安、睡眠の問題など、さまざまな困りごとが重なりやすいことは大切な視点です。
つまり、「働きたいのに動けない」「人と関わりたいのに怖い」「外に出るだけで疲れ切ってしまう」という状態は、本人の甘えではなく、心身のエネルギーが限界に近づいているサインかもしれません。
社会生活を難しくしているのは「特性そのもの」だけではありません
発達特性があること自体が、すぐに問題になるわけではありません。
自分に合った環境や理解のある支援があれば、力を発揮できる場面はたくさんあります。
一方で、合わない環境の中で「普通にしなければ」「迷惑をかけてはいけない」と頑張り続けると、少しずつ心と体の余裕がなくなっていきます。
朝起きられない。眠れない。人に会うのが怖い。予定があるだけで苦しい。以前できていたことができない。
そうした状態になっている時に、いきなり就職や訓練を始めるのは、けがをしたままマラソンを走るようなものです。
まず必要なのは、走り出すことではなく、安心して休み、自分に合ったペースを取り戻すことです。
ほっとナビチャレンジが大切にしている「土台づくり」
ほっとナビチャレンジでは、「働く」「通う」「社会に出る」という目標の前に、その人が安心して生活できる土台づくりを大切にしています。
土台とは、特別なことではありません。
眠る、食べる、外に出る、人と話す、自分の疲れに気づく、困った時に助けを求める。
そうした毎日の小さな安定が積み重なることで、次の一歩を考えられるようになります。
私たちは、医療の視点と福祉の視点の両方から、その土台づくりをサポートします。
1. 訪問看護で「安心できる生活」を整える
二次障害によって心が疲れ切っている時は、まず安心できる環境を整えることが大切です。
訪問看護では、看護師がご自宅などに伺い、眠れない不安、薬のこと、体調の波、人に言いづらい孤独感などを一緒に整理します。
「今日は何がしんどかったのか」
「どんな時に疲れやすいのか」
「少し楽になる方法はあるのか」
そうしたことを一つずつ言葉にしていくことで、自分の状態が見えやすくなります。
家が少しでも安心できる場所になること。生活のリズムを整えること。ひとりで抱え込まない時間を作ること。
それが、次の支援につながる大切なスタートになります。
2. 自立訓練で「自分のトリセツ」を作る
自立訓練は、いきなり週5日通うことや、すぐに働くことだけを目指す場所ではありません。
自分の特性を知り、自分に合った生活の仕方や人との関わり方を見つけていく場所です。
たとえば、どんな環境だと集中しやすいのか。どんな伝え方なら安心して話せるのか。疲れがたまる前に、どんなサインが出るのか。
そうした「自分の取扱説明書」を、スタッフと一緒に作っていきます。
ほっとナビチャレンジでは、VR訓練なども活用しながら、失敗が怖くない環境で人との関わり方を少しずつ練習できます。
また、就労支援の視点と医療の視点を持つスタッフが連携しながら、その人の得意なこと、苦手なこと、無理をしやすい場面を一緒に整理していきます。
2年間は「遠回り」ではなく、戦略的な準備期間です
就労移行支援や一般就労という本番に向かう前に、自立訓練という準備期間を置くことは、決して遠回りではありません。
むしろ、自分の状態を知らないまま急いで進むよりも、長く安定して暮らすための大切な時間になることがあります。
制度の期限や年齢、周囲の期待に焦る気持ちが出てくることもあると思います。
それでも、まずは土台を整えることから始めてみませんか。
「もう一度、自分の人生に期待したい」
その気持ちが少しでも残っているなら、私たちはその一歩を一緒に考えます。
ひとりで抱え込まず、まずはあなたの「しんどさ」を聴かせてください。
詳しくは上記画像から「ほっとナビチャレンジ」のホームページをご覧いただくか、お問い合わせフォームより無料のご見学・相談会をご検討下さい。
LINEでもお問い合わせが可能ですので、是非「こんなことも聞いていいのかな」といった小さなお悩みごとから、「自立に向けて歩み出したい」という希望までお聞かせくださると幸いです。
