訪問看護は、病院のような「医療の場」ではなく、患者さんのご自宅という「生活の場」で行われます。
そのため専門的な知識や技術だけでなく、訪問先でどう振る舞うかという“マナー”がとても大切です。
「医療職なんだし、なんだか堅そう・難しそう・怖そう」と思うかもしれませんが、実は営業職や接客業と共通する部分がたくさんあるんです。
今回は訪問看護師に欠かせない5つのマナーをご紹介します。
1. 挨拶
まずは笑顔での挨拶。これはどんな仕事でも基本中の基本ですよね。
「こんにちは、本日もよろしくお願いします!」
この最初の一言で、その日の空気が決まります。
営業職や接客業と同じですね!最初に感じよく挨拶されると安心しますからね。
訪問看護も同じで、お相手に「今日も来てくれてよかった」と思ってもらえるかが大切です。
2. 言葉遣いや立ち振る舞い
ご利用者さんのご自宅は「訪問看護師にとっては仕事場」であると同時に、ご利用者さんやそのご家族さんの「生活空間」でもあります。
乱暴な言い方やバタバタした動作は不安を与えてしまいます。
例えば「薬、ちゃんと飲んでますか?」と問い詰めるのではなく、 「お薬はどのタイミングで飲まれることが多いですか?」と聞くと、自然と対話が生まれます。
それって接客でただ商品を説明するんじゃなくて、
『どういう風に使いたいですか?』って商品を使ってしたいこと・叶えたいことを聞くのと似てますね。
まさに“相手の気持ちに寄り添った言葉選び”が大切なのです。
3. 身だしなみ・清潔を保つ
清潔感は利用者さんの安心に直結します。
「制服はきれいか」「靴やカバンは清潔か」「髪が乱れていないか」。細部に気を配ることが信頼につながります。
営業マンの方も靴や名刺の扱いを見られるって言いますよね。
訪問看護師さんも同じなんだ。
医療者としての清潔感はもちろん、人としての第一印象も大切です。
4. プライバシーへの配慮
病気や症状の話にとどまらず、家具や私物への配慮も必要です。
訪問看護師は、病気や症状だけでなく生活そのものに関わる仕事です。
そのため、情報の取り扱いや振る舞いに細心の注意が必要です。
まず、訪問看護ステーション以外の場所では、個人が特定されるような会話や利用者さまの話をするのは厳禁です。
ステーションの近くに利用者さまが生活されている場合もあるため、休憩中や仕事終わりに外で話してしまわないよう気を付けることが大切です。
また、訪問先では案内された部屋以外に勝手に入ったり、じろじろ見たりするのもマナー違反です。
部屋の様子からご利用者さまの状態を推察することもありますが、その時もあくまでさり気なく観察したりお話を伺ったりしましょう。
生活の場に入るからこそ、細心の配慮を欠かさないことが信頼につながります。
なるほど!お客様の机の上の書類を勝手に触らないのと一緒ですね。
こうした心配りが「信頼できる人だ」という印象につながります。
5. 報連相(報告・連絡・相談)
前提として訪問時間を守るのは基本です。
しかしながら交通状況や、その前の訪問が長引いたときなど、やむを得ず遅れるときは「遅れると分かった時点で」必ず連絡します。
「今日は渋滞で10分ほど遅れそうです」 と一言伝えるだけで、「待たされている」不安から解放されます。
確かに『遅れます』『何分後になりそうです』って言われると、
その間別のことも出来るし、待たされている感が軽減されてイライラしないんですよね。
些細なことだと自分の中では思っていることが、お相手にとってはそうでなかったりすることもあります。
小さな約束を守る積み重ねが、お相手からの信頼を築いていくのです。
まとめ
訪問看護で求められるマナーは、実は特別なものではありません。
一番大切なのは「尊重と心遣い」です。
共感と傾聴の姿勢で関わることで、安心感が生まれます。
挨拶・言葉遣い・身だしなみ・プライバシーへの配慮・報連相、そして心遣い。
どれも社会生活で培われる基本的な姿勢と大きく重なります。
だからこそ「医療」と「接客」はまったく別物に見えて、根底には“相手を思いやり、信頼関係を築く”という同じ軸があるのです。
訪問看護師は、患者さんの生活の場にお邪魔し、医療的ケアだけでなく「人として寄り添う存在」として求められています。
「また来てほしい」「この人なら安心できる」と思っていただけることが、何よりの信頼の証です。
お相手を尊重し、心遣いを積み重ねることで、患者さんやご家族の安心や笑顔が生まれ、看護の質そのものも向上していきます。
訪問看護は医療の専門性と、人としての礼儀や心遣いの両方が試される仕事です。
だからこそやりがいがあり、日々の工夫や気配りがダイレクトに患者さんの生活を支えていくのです。
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