「精神科で働いたことがないから不安なんです……」という声をよく耳にします。
確かに、精神科訪問看護は病棟や外来とは異なる専門性が求められる分野です。
しかし実際には、精神科経験がゼロの方でも安心してスタートし、活躍しているケースがたくさんあります。
ほっとナビでも、入職されるスタッフのうち、半数が「精神科、訪問看護など、何かしらは未経験の状態」だったりします。
ここでは、精神科訪問看護で特に大切にされる力についてご紹介します。
1. 利用者さんに寄り添う姿勢
精神科訪問看護では、患者さんが病院に出向く病棟・クリニックとは異なり、看護師が利用者さんのご自宅などに赴き、その方の地域での生活そのものに関わります。
ですので病気や症状だけを見るのではなく、「その方らしい暮らし」を尊重する姿勢が求められます。
「うまく話せない」「思うように行動できない」といった困りごとに共感し、じっくりお話を聞くなどして安心感を抱いていただくことが何よりも大切です。
2. 観察力と気づきの力
訪問中に行う医療処置はそれほど多くありません。
その代わり、表情や声の調子、部屋の様子などから「ちょっと調子が変かも」と気づく力が重要です。
病棟勤務で培った観察力や、介護の現場で身についた生活支援の目線は、大きな強みになります。
3. コミュニケーション力
精神科訪問看護では、利用者さんとの信頼関係がすべての基盤です。
専門用語ではなく、わかりやすい言葉で伝えること、否定せずに話を受け止めることが大切です。
また、家族や関係機関との連携も多いため、相手の立場に立って調整する力も求められます。
4. チームワークを意識できる力
訪問は一人で行うことが多いため孤独に感じやすい仕事ですが、実際には常にチームで支え合っています。
「このケースで困っている」「どう対応すればいいか悩んでいる」といったことを共有できる姿勢が大切です。
ほっとナビではステーション内だけでなく、「ほっとナビ全体」でも相談しやすい環境を整えているため、経験がなくても安心です。
また精神科看護は、短期間で結果が見えるものではありません。
焦らずに、長い目で利用者さんの変化を見守る姿勢が必要です。
小さな変化を一緒に喜び、日々の積み重ねを大切にできる人に向いています。
まとめ
精神科訪問看護に必要なのは「経験」よりも「人と向き合う力」です。
寄り添う姿勢、観察力、コミュニケーション力、チームのスタッフと協力しあえる力、そして継続する力。
この5つがあれば、精神科経験がゼロでも立派に活躍できます。
むしろ「自分にできるかな」と不安に思っている方こそ、実は訪問看護に向いているのかもしれません。
興味を持った方は、ぜひ一歩を踏み出してみてください。
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